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UCLA Anderson 日記   Sunshine, Beautiful campus, People

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Course Review

私が取っている授業を辛口に評価をしてみました。当然ですが、主観的なものですので、人によっては180度異なる評価をします。バックグラウンドによっても相当異なります。

統計
(最高3つ星)
興味  ★★
教授  ★★★
難易度 ★★

ビジネスで使う(ファイナンス、オペレーション、マーケティング関連だと思います)統計全般を学び、(直感で判断するのでなく)定量的な分析能力を身に付けましょうというコース。個人的には、債権(債券ではないです)評価でクリスタルボールを使ったり、売上・コストのプロジェクションを作るときに回帰分析を使ったことがあり興味を持っていた科目。他の分野でも統計学が活用できるようになると面白い分析ができそうだし、説得力も増すと思う。今のところは、統計概念の学習がメインになっている。それを実際のビジネスでどのように活かすかは、他のコア科目や選択科目で学ぶことになる(はず)。

毎回20ページくらいテキスト読んで授業で解説、その後各自で問題演習、2週間に一度くらいケース分析を行っている。私のクラスのSarin教授(教授経歴)は、説明が明快で無駄がなく、個人的には満点をあげてもよい教授。(アンダーソンの教授へのインタビュー動画

時に難解な数式などが出てくることもあるが、まじめに予習して、問題演習をすれば特段難易度の高いコースではないと思います。
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経済
興味★
教授★★
難易度★★

経営者がビジネスジャッジを行うときに有用な経済概念を学びましょうというコースだと思う。よく言われるように経済理論が後付けの説明過ぎないように思えること、仮に理論が正しかったとしても採用するのが難しいこと(例えば、ラーニングカーブ。要するに、時間がたって経験値が増えれば工場の生産効率が上がるので、生産コストが低くなり、それをプライスに反映させて、マーケットシェアを取っちゃいましょう!みたいなことを学ぶのですが、そのカーブを実際に推定するのには、何年もかかる、もしくは、かなりの前提を置いたものとせざるを得ない。あるいは、Price elasticity。価格を上下させると売れ行きがどの程度変わるかという概念。理屈は分かるが、新商品のそれをどのようのに予測するのか?、セールスには販売活動などの他の要因によるものが大きく、どうしてプライスを上下させた結果、需要が変化したと結論付けられるのか?)などから知識として知っておくのは悪くないとは思うが、中々、力が入らない。

教授はベテランで説明はなめらかだが、(エコノミストなので当たり前だが)経済学の観点からいろいろな事象を説明する。私など、ひねくれ者は、「なぜ、シンプルな事象を小難しい経済学の概念を使って理解する必要があるのか?」とかいつも考えてしまう。ラーニングカーブなんて上で述べたような説明で十分なので、図を使って、時間が経つにつれ、カーブが急になってきて・・とかいう内容はどうも好きになれない。

この科目は、広範なテーマをカバーする。私みたいに、経済学嫌い人間は、図や数式を覚えるのに苦労し、試験でも苦労する。

マーケティング
興味★
教授★
難易度★★

個人的には、ほとんど経験のない分野なので力を入れようと思っていたのだがTake awayがはっきりせず、途中から省エネモードに入ってしまった。

マーケティングの基礎的フレームワーク(3C、STP、4P)の詳細を一回の授業で学び、次の授業では関連したケースを扱う仕組みになっている。教わる概念は分かるのだが、それを実際にどう実現させるのかについていつも疑問が残った。例えば、4Pのうちの一つPlace(流通)を考えるときに、「チャネルコンフリクトが起きないようにしましょう」という当たり前の概念は分かるのだが(教授が失敗事例などを話してくれたり、テキストにいろいろ事例は書いてはあるが)、それ以上の深い議論には時間的制約から踏み込めない。

多分、コンサルのプロジェクトなどでは、それ自体で数ヶ月のプロジェクトになってしまいそうなものを数分でカバーするのだから仕方ない面があるのも事実。学問としてのマーケティングの難しさを感じた。

また、私のクラスの教授はあまり会社での実務経験が無いようで、内容が理論的過ぎるようにも思えた(他のクラスの別の教授については、多くの人がすばらしいと言っています)。また、正解の無いディスカッションで皆、得点稼ぎのために、あまり内容の無い(私の英語の理解が正しいという前提の話です)ことを発言したりするが、教授があまりハンドルできていないような気がした。

この授業はクラスでの発言(正確には、発言+時々実施される小テスト)が成績の30%を占めるため、英語にハンデのある留学組は間違いなく苦労する。ただし、正解は(一つで)なく、何でも言える、書ける自由度も考慮し、難易度は2つ星とした。


コーポレート・アントレプレナーシップ(選択)
興味★★
教授★
難易度★

会計の代わりに取っている選択科目。企業がどのようにイノベーションを起こすか、マネジするかということがテーマ。3時間の授業の前半はフレームワークなどを学び、後半は、ケースディスカッションを行う。留学中に最も学びたい分野の一つ。経営不振企業の再建プラン作りが私の前職での主な仕事の一つであったが、そこでは、倒産寸前の企業に対し、事業の選択と集中、資産売却、過剰債務の削減(銀行や投資家と債権放棄、債務株式化、資本注入のネゴ)など応急措置を計画し、実行するがほとんであった。それに対し、私が学びたいのは、いかに前向きな成長戦略を練るかということで、イノベーションを扱う当コースは興味がある。

実際に、IBM、インテル、ルーセント、P&Gなどがいかにイノベーションに取り組んでいるか書いてあるケースを読んでいると面白い。教授が推薦する本ものぞいてみると面白い。しかし、前半のレクチャーが、理論的すぎるように感じる。
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フィナンシャル・マーケット
興味★★★
教授★★★
難易度★

教授がすばらしい(教授経歴)。当コースで使っているファイナンスのバイブル”Principles of Corporate Finance”は前職で何度も読まされたが、それでも、Torous教授の明快な説明は、自分の知識の確認、体系的整理するうえで有用と感じている。

現在価値とは?から始まり、イールドカーブ、ポートフォリオ理論、基本的なディリバティブまでカバーする。コーポレート・ファイナンスは冬学期に学ぶ。

この授業を受けるまでは、アンダーソンであまりファイナンスを学ぶ予定はなかったが、この授業を通じ、Take Awayがはっきりしているものを学んだほうが良いのでないかと思えてきた。この際、昔読んだこんな本も読み返してみようと思っている。
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今週金曜日には、とうとう待ちに待った、007- Quantum of Solace の上映がスタートする。フィナンシャルタイムズによると、なかなかパフォーマンスのあがらないSONYにとってボンドはLicense to kill でなく、License to mint moneyを持つ存在なのだと書いてあった(欧州やインドでは前作を上回るヒット状況とのこと)。

最後は、先週末に行ったフットボール。UCLA弱すぎる。なんでもクォーターバックが故障で3番手であるらしい。一回もタッチダウンなし。なんとかならないものか。
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では。
by andersonite | 2008-11-12 13:24 | 学業
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by andersonite
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